広瀬河畔教会ステンドグラス修復

 ●広瀬河畔教会ステンドグラス修復

 

郡山の教会に設置されていた、ステンドグラス(1989年制作)が建物の老朽化に伴い、受け継ぐ形で新たに仙台の広瀬河畔教会に移設されました。

以前の建物の設置環境があまり芳しくなく、パネル本体を補強する周囲の金属にかなりの腐食が見られました。加えて、取り外しの際にコーキングの除去に苦心した形跡が見られ、おそらく煽りからくる、一部のガラスとそれを繋ぎ止めるレッドケイム(鉛線)に破損が見られました。全9枚の内6枚にその傾向が強く、強度的にも少し問題がありました。

 

修復作業はまず、分厚く付着したままのコーキング材の除去から始まりました。しかし接着剤のように張り付いているので、ガラスに傷をつけないように細心の注意が必要です。何種類かのスクレーパーで試してみた結果、最適なものが見つかり、気の遠くなるような作業でしたが、綺麗に除去することができました。

煽りからくる、ガラスのすき間に詰め込まれたパテの部分的な脱落は、よく観察してから詰め直しします。

 

腐食した周りの金属の除去する際は、一緒に中の沿線まで引っ張られ、ガラスが外れてくるので、かなり注意深く作業をしないといけません。金ノコなども使うので尚更です。外れてしまったガラスは沿線が変形しないよう元に戻し、パテを詰め直します.

最後はガラスの汚れを取り除くオーバーホール作業です。幸い移設までには時間に余裕があったので、時間をかけてゆっくり作業ができたのも良い結果につながりました。

 

取り付けの際には、補強の状態を良くするため、厚さ2mmのアクリル板でパネルを挟み込んであります。

今回は室内への取り付けなので、ずっと長い保存状態が期待できます。

改めてステンドグラスを見上げると、予想以上に新しく制作したかのようにも見え、教会関係者の方々に喜んでいただけました。

 

教会ステンドグラス修復の仕事は、貴重な作業として記憶に残ると思います。