ステンドグラスの仕事と音楽 壱

 作品制作において音楽からインスピレーションを得られるか?というお話...

 

私の人生にとって音楽はジャンルに関わらず生きていく糧として欠かせないものである。聴くのはバッハからブルース、ロック、ジャズに至るまで多岐に渡る。自分に喜びと刺激を与えてくれる音楽であれば多少の偏りはあるものの、ジャンルには関係なく聴くことにしている。だって良い曲がたくさんあるのにジャンル分けして聴かないのはもったいないし、もっと自由でいたいと思うから...

 

 小学5年のビートルズとの衝撃的な出会いで人生が一変してしまった身としては、そこからアートに行き着いたのは必然的であったのだと思っている。自分の解釈でしかないが、結果的にこれは幸運としか言いようがない。

 

一方、ステンドグラスとの出会いは案外身近なところから始まっていて、ふと目にしたガラス素材の魅力に惹かれただけのことだっので、インスピレーションの元はヨーロッパとアメリカのステンドグラスではなかった。もし型通りにステンドグラスそのものが好きだったとしたら、ここまでテンションがもたなかったかも知れない。この型にはまらなかった部分と素材の可能性が幸いし、『和のステンドグラス』をセールスポイントにできたりもしたのだから、それこそ何が幸いするかわからない。

 

 

弐に続く...